今までに訪ね歩いた場所についての備忘録。
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アドリア海の女王とうたわれるイタリアの古都ヴェネツィア。

どこの国でも大きな街は水辺と密接な関係があるが、この街と水の関係性は独特だ。

石造りの街の隅々にまで運河が入り込み、その様子はまるで一夜にして静かな水が押し寄せたような雰囲気を持っている。
物語を秘めた風景だ。

鉄道でこの街につくと広場があり、「バス停」と書かれたサインの下には軽快なエンジン音と共に乗り合い船が到着する。なんだか冗談のような愉快な風景である。

街の中心を流れる「大運河」には、けたたましいエンジン音の船も行きかっているが、迷路のような裏通りに一歩入ると、静かな空間が広がっている。この街は自動車の乗り入れが禁止されているので、時間は船のリズムで流れる。

「一夜にして静かな水が押し寄せたような」静寂な雰囲気を感じるのも、この時間の流れ方と無関係ではないだろう。


だが、船が通ることができるようにアーチを描いて造られた橋には階段がついており、けっしてバリアフリーな街とは言えない。少しの距離を移動するためにいくつもの橋を渡らなければならない。
車椅子での移動を考えると非常につらい道であるに違いない。

しかし、この街には「船」という交通手段がある。
現在の日本ではバリアフリーの名のもと、とおり一遍等なスロープが造られることが多いが、発想の転換で別の回答を見つけることも可能ではないだろうか。

そんなことも考えさせられる美しい古(いにしえ)の都だった。
 
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